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SPOON 瀬口
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  この度、2009年(平成21年)6月19日(金)、20日(土)の2日間、熊本市の崇城大学市民ホール(熊本市民会館)、熊本市国際交流会館におきまして、第23回日本小児救急医学会学術集会を開催させて頂くことになりました。

 本学術集会のテーマは「みんなで支えよう、小児救急 −子どもたちのために、夢みることから、夢の実現に向かって−」としました。わが国の小児救急は様々な多面的な困難な状況のなか、情熱的、献身的な先達たちが、それぞれの立場・現場で、“こうあって欲しい”あるいは“こうあるべきだ”という小児救急を “夢みる”ことを糧に育まれてきた面があります。しかし、今やそうした “不幸せ(ふしあわ)せ”に止まってはならないことは当然です。現に、最早そこに止まっていない多くの人たちが、夢の実現に向かって走り出しています。まさに、「俺たちに明日はない」と嘆きつつも 信念を持って“がむしゃら”に走ってきた世代からバトンは受け継がれ、その受け継がれたものを糧にして、「明日に向かって撃て」と果敢かつスマートに、多くの人たちが走りを強くしているのを感じます。本学会学術集会の年々高まる隆盛がそれを物語っています。今回も小児救急に携わる皆さんが多数参加して頂く事によって、“夢みるような夢をみる”ばかりでなく、“夢の実現に向かって”、みんなで支えあえるよう、本学術集会が寄与できることを願っています。

 特別講演は地元在住の作家である梶尾真治氏にお願いしました。同氏は地元熊本を舞台にした映画「黄泉がえり」の原作者です。「蘇(よみがえ)る」を「黄泉(よみ)がえる」と置きかえたこの作品は数年前に映画化され、興行的にもヒットしました。今回、日ごろ忙しく小児救急に携わっておられる皆さん方の心身の「よみがえり⇔リフレッシュ」になることが期待されます。

 また、教育・招聘講演の講師は、いまなお臨床家として水俣病の第一線に立ち続けておられる原田正純先生です。半世紀前、熊本県で発生した水俣病は我々に色んなことを教えてくれています。そこでは、「小児救急」という場面もあったはずです。先生には単なる温故知新ではなく、いまに繋がる(救急)医療に止まらない「水俣病」を教えていただけると思います。

 ところで、熊本市では熊本地域医療センターにおいて、20数年前から開業小児科医、熊本大学小児科医、病院小児科勤務医の3者が三位一体となって行う「熊本方式」による小児救急が続いています。したがって、この度の本学術集会もこの「なかま達」による手作りの学会を目指しています。

 会場の崇城大学市民ホール(熊本市民会館)、熊本市国際交流会館は築城400年を迎えて復元が進む熊本城のすぐ近くにございます。大天守閣をはじめ武者返しの石垣、本丸御殿など、6月ともなると新緑に映える風格のある雄姿を見せてくれます。会場も余裕を持って設定させて頂いておりますので、演題応募をはじめとして皆さま方の多数のご参加を心よりお待ちしております。
第23回 日本小児救急医学会
会長 後藤 善隆
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